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年齢
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20代
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性別
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男性
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実施株数
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1300株
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経過
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20代男性
生え際奥、M字奥
術後1年2か月
3年前にトルコで、「植え放題」の植毛を受け、生え際のラインを下げられたとのことです。
移植株数については説明を受けておらず、不明でした。
生え際の密度や不自然さを気にされていましたが、特にその奥の密度低下を一番の悩みとして挙げられていました。
生え際は中央で3cm程度ヘアラインを下げている状態で、生え際とM字の”奥”は著しく密度が低下している状態でした(右>左)。
また、前回の移植部の皮膚は全体的に非常に硬く、瘢痕化が強い状態で、特に右側でその傾向が顕著でした。
今回は1300株での手術を計画しました。
本来であれば、”もっと多い株数” が必要でしたが、すでに多くの株を後頭部から採取されており、ご本人も後頭部の右下方の透け感を気にされていたため、慎重に株数を調整しました。
現状よりも改善は見込めるものの、透け感が完全になくなるわけではないこと、条件が悪いため生着不良の可能性も有り得ることなどを十分説明し、「奥の密度を生え際の密度に近づける」ことを目標に手術を行いました。
採取に関しては、後頭部の透け感がこれ以上増強しないように最大限配慮しながら、慎重に進めました。
毛穴作成に関しては、予想通り皮膚は非常に硬く、瘢痕化がとても強い状態でした。
厳しい条件でしたが、それでも少ない株数で、最大限の効果が出るよう工夫しました。
術後1年の経過です。
術後6か月の時点では、特に瘢痕化が強かった右側の一部で発毛の弱い部分が見受けられましたが、経過とともに改善しています。
全体としては、わずかにスポット状に生えていない部分があるものの、ほとんどの移植毛は順調に生着し、バランス良く生え揃っています。
ドナー部についても、特に透け感の増強なく、過ごせているとのことでした。
今回の手術は、採取と移植のバランスをいつも以上に厳密に調整する必要がありましたが、結果として全体として調和のとれた手術になったと思います。
ご本人もしっかりと効果を実感していただいています。
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主な副作用・リスク
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痛み、赤み、腫れ、知覚異常、感染、傷跡、皮膚の膨隆、血行不全、ショックロスによる一時的な脱毛、毛嚢炎、くせ毛など